控訴審から弁護士を変更したいとお考えのお客様へ
最近、控訴審から弁護士を変更したいと考えているお客様より、ご相談・ご依頼を受ける機会が増えております。
- 一審で敗訴となっても、控訴審でまだできることがあるかもしれない
- 一審判決の妥当性について、客観的な視点で一緒に検討してほしい
- たとえ厳しい状況でも、最後まであきらめずに戦ってほしい
- そもそも控訴すべきかどうか、判断材料がほしい
このようなお悩みを抱えているお客様に向けて、控訴審の基本的な仕組みから、弁護士変更のメリット・デメリット、当事務所にご依頼いただく場合の流れまでをご説明いたします。本ページは民事事件(非訟事件を含みます)の控訴審・抗告審を対象としています。刑事事件の控訴については、別途ご案内いたします。
控訴審とは
控訴審は、原審(第一審)の判決に不服がある場合に、上級の裁判所に対して判断の見直しを求める手続です。ただし、控訴審は一審をゼロからやり直す場ではありません。控訴審は「事後審」としての性格を持ち、一審の判決に誤りがあるかどうかを審査する手続です。
このため、一審の主張をそのまま繰り返すだけでは判決を覆すことは困難であり、一審判決のどこに誤りがあるかを的確に指摘し、新たな角度からの論理構成を示すことが求められます。また、新たな証拠の提出にも一定の制限があるため、控訴審では限られた条件の中で最大限の効果を発揮する戦略が必要になります。
控訴審から弁護士を変更することも可能です
「そもそも控訴審から弁護士を代えることはできるのか」というご質問をいただくことがあります。結論から言えば、控訴審から弁護士を変更すること(新しい弁護士に依頼をすること)は可能です。通常、弁護士との委任契約は審級ごとになっていることが多く、また、委任契約は委任者の側からいつでも解約することが可能なためです。
当事務所の考え
- 01
一審判決を「先入観なく」精査する
控訴審で弁護士を変更する最大のメリットは、新しい弁護士が事件記録を先入観なくゼロから見直せる点にあります。当事務所では、一審判決書を精密に分析し、事実認定の誤り、法律解釈の問題点、見過ごされていた証拠や主張の可能性を洗い出します。一審を担当した弁護士ではどうしても自身の方針に固執してしまいがちな点を、客観的な視点で補います。
- 02
控訴理由書の作成に注力
控訴審の成否は、控訴理由書の質で決まると言っても過言ではありません。控訴理由書は、控訴審における最も重要な書面であり、一審判決のどこに誤りがあるかを裁判所に的確に伝えるためのものです。当事務所では、単なる一審主張の繰り返しではなく、新たな法律構成や争点の絞り込みなど、裁判官に異なる心証を抱かせるための戦略的な控訴理由書を作成いたします。
- 03
控訴審での実績
当事務所では、控訴審において一審判決を覆した実績を複数有しております(詳細は「解決事例」をご覧ください)。もっとも、控訴しても一審の判断を覆すことが難しい事件も存在します。その場合は、理由を付して率直にご説明させていただいております。
- 04
「勝てない場合は正直に伝える」姿勢
控訴審の事前検討の結果、逆転が難しいと判断した場合は、その旨を率直にご説明させていただいております。過去、ご依頼いただいたお客様からは、勝訴が難しいとご説明した事案においても、「セカンドオピニオンをもらうことで気持ちの整理が付いた」など、肯定的な評価をいただいております。
控訴審から弁護士を変更することのメリットとデメリット
メリット
- 新しい弁護士が先入観なく事件記録を精査し、一審で見過ごされていた論点や証拠を発見できる
- 一審弁護士とは異なる経験や知識を持つ弁護士により、訴訟戦略を根本から再構成できる
- 事実認定を争う方針から法律解釈の誤りを中心に争う方針への転換など、異なる角度からのアプローチが期待できる
- 一審判決の敗因を客観的に分析し、控訴審での的確な戦略立案につなげられる
デメリット
- 追加の弁護士費用が発生する(ただし、事前検討費用は着手金から控除されます)
- 事件の引き継ぎに一定の時間がかかる
- 一審弁護士と比較して、事件に関する情報量の差がある(記録の精査で補います)
控訴期間にご注意ください
控訴審から弁護士を代える際には、控訴期間が短い点に特にご注意ください。
時間的な猶予は限られており、迷っているうちに期限が過ぎてしまうと、控訴という選択肢自体が閉ざされてしまいます。また、控訴期間終了の直前にご相談をいただいても、対応が難しかったり、できない場合もございます。控訴審から弁護士を変更することを検討している場合には、判決後(事案によっては判決が出る前から)、できる限り早くご相談ください。
当事務所では、判決前のご相談も承っております。一審の終盤に、控訴に備えて記録の検討を始めておくことは、控訴期間の短さを補ううえで有効です。
なお、控訴理由書は控訴審の成否を決める最重要書面です。控訴理由書を提出後に弁護士を変更しても、できる範囲が極めて限定されてしまうため、控訴理由書提出後の受任はお断りしております。
控訴審の進み方(目安)
控訴審のおおまかな進み方は次のとおりです(事件により異なります)。
- 01判決の送達一審判決書が届きます。ここから控訴期間が始まります。
- 02控訴状の提出送達から14日以内。控訴状自体は簡潔なもので足ります。
- 03控訴理由書の提出控訴提起後50日以内。控訴審で最も重要な書面です。
- 04第1回期日相手方の答弁書の提出を経て、控訴提起から概ね2〜3か月後に第1回の口頭弁論期日が開かれます。
- 05審理・判決多くの事件は1〜2回の期日で結審し、その後に判決が言い渡されます。
解決事例
当事務所が控訴審からご依頼いただいた事例の一部をご紹介します。
| 事例 | 一審の結果 | 控訴審の結果 |
|---|---|---|
| 原告側事件での逆転勝訴 | 一審で全面敗訴(請求棄却) | 控訴審で逆転勝訴(請求額の8割を認容) |
| 被告側事件での逆転勝訴 | 一審で一部敗訴(請求の6割認容) | 控訴審で逆転勝訴(請求棄却) |
上記のほか、敗訴という結論自体は変わらなかったものの、一審判決に比べ認容額を大きく減額した事例等も多くございます。
ご依頼をいただく場合の流れ
- 01お問い合わせまずはお問い合わせフォームよりご連絡ください。
- 02一審記録のご送付一審の訴訟記録一式(判決書、訴状、答弁書、準備書面及び各当事者から提出された証拠すべて)をお送りいただきます。事前検討には一審の記録一式が必要となりますので、お手元にご準備ください。
- 03事前検討(有料)弁護士が記録を精査し、控訴におけるポイント、原審を覆すために必要な証拠・事実関係など、控訴事件の見通しを検討します。記録受領後、原則として5営業日以内にご報告いたします。
- 04検討結果のご報告控訴の見通し(勝訴の可能性、戦略の方向性)を書面にまとめてお渡しし、ご説明します。逆転が難しい場合は、その旨を率直にお伝えします。
- 05正式受任・控訴審対応検討結果を踏まえ、正式にご依頼いただける場合は、控訴審の着手金についてご案内の上、受任いたします。
事前検討の費用について
- 事前検討費用
- 110,000円(消費税込み)〜
記録の分量により増額となる場合があります - 着手金への控除
- 全額控除
正式に控訴審をご依頼いただいた場合、事前検討費用は着手金から全額控除いたします
- 事前検討だけで終わる場合でも、控訴の見通しについて客観的な分析を書面でお伝えしますので、「控訴すべきかどうか」の判断材料としてご活用いただけます。なお、事前検討の結果にかかわらず、事前検討費用の返金はいたしませんことをあらかじめご了承ください。
- 正式にご依頼いただく場合の着手金・報酬金は、経済的利益を基準とする当事務所の報酬規程によります。なお、事案によっては、着手金を抑えた形での成功報酬型の契約で承ることもできる場合があります。
よくあるご質問
控訴すべきかどうか迷っています。事前検討だけでも依頼できますか。
もちろん可能です。事前検討は、控訴の見通しを客観的に分析し、控訴すべきかどうかの判断材料をご提供するためのサービスでもあります。検討の結果、控訴を見送るという判断になった場合も、セカンドオピニオンとしてご活用いただけます。
一審の弁護士に知られずに相談できますか。
ご相談内容は完全守秘で対応いたしますので、一審の弁護士に知られることはありません。安心してご相談ください。
控訴審の弁護士費用はどのくらいですか。
事前検討費用は110,000円(消費税込み)〜です。正式に控訴審をご依頼いただいた場合は、事前検討費用を着手金から控除いたします。着手金・報酬金は、経済的利益を基準とする当事務所の報酬規程により、事件の内容に応じてお見積りいたします。なお、事案によっては、着手金を抑えた形での成功報酬型の契約で承ることもできる場合があります。
事前検討の結果、控訴を見送ることになった場合、費用は返金されますか。
返金はいたしません。事前検討は、記録を精査して控訴の見通しを分析し、その結果を書面でお伝えするサービスです。控訴を見送るという結論になった場合も、その判断の根拠としてご活用いただけます。
事前検討には、どのくらいの日数がかかりますか。
記録受領後、原則として5営業日以内にご報告いたします。記録の分量が多い場合や、期限が迫っている場合は、事前にご相談ください。
検討している間に、控訴期間が過ぎてしまいそうです。
控訴状自体は簡潔なもので足り、控訴理由書は控訴提起後50日以内に提出すれば足ります。期限が迫っている場合は、まず控訴状を提出して控訴期間を守り、その後の事前検討の結果によっては控訴を取り下げる、という進め方も可能です。まずはお早めにご連絡ください。
判決が出る前に相談できますか。
はい、承っております。一審の終盤に、控訴に備えて記録の検討を始めておくことは、控訴期間の短さを補ううえで有効です。
どのような事件が対象ですか。
民事事件(非訟事件を含みます)の控訴審・抗告審が対象です。刑事事件の控訴については、別途ご案内いたします。
控訴しても勝てる見込みがない場合はどうなりますか。
事前検討の結果、逆転が難しいと判断した場合は、理由を付してその旨を率直にご説明いたします。過去のお客様からも、「結果として控訴は見送ったが、専門家の分析をもらうことで納得感を得られた」との評価をいただいております。
控訴理由書の提出期限はいつですか。
控訴理由書は、控訴提起後50日以内に提出する必要があります(民事訴訟規則182条)。控訴理由書は控訴審の最重要書面であり、その質が成否を左右します。十分な準備期間を確保するためにも、判決後、できる限り早くご相談ください。
東京以外の地域からの依頼にも対応していますか。
Google Meet等を利用して、全国のお客様よりご相談・ご依頼をいただいております。出張対応が必要な場合の費用は、別途ご案内させていただきます。
「本当に妥当な結果とは何か」を一緒に考えてみませんか
「控訴したところで結果は変わらないのではないか」――そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、当事務所がご依頼を受けた事件の中には、一審で全面敗訴だったにもかかわらず、控訴審で逆転勝訴を勝ち取った事例が複数あります。一審の判決が必ずしも「最終的な答え」とは限りません。
控訴すべきかどうか迷っている時間にも、14日間の控訴期間は刻々と過ぎていきます。ご相談いただいたからといって、必ず控訴しなければならないわけではありません。事前検討の結果、「控訴すべきではない」という結論になることもありますし、その場合もセカンドオピニオンとして気持ちの整理に役立ったとの声をいただいています。ご関心のある方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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